「君の名は。」に潜む仕掛け―「無常」と「自我」の「対決」の物語―
すでにこの映画を見て2週間は経つ。鑑賞直後の雑感は箇条書きで記してはいたのだが、一応もう少しまとめようと思い立ったのでここに記す。
おそらくほとんど人の目には留まるまいが、ネタバレを含むので、ここから以下はぜひ本作をご視聴の上でお読みいただきたい。
また、私自身はこの作品を1度しか視聴しておらず、またこの映画に関する情報はパンフレット以外ほとんど(ネット上の評論も含めて)目にしていない状態であるので、思い違いや抜け、または同様の結論に至った他の方の評論がある可能性があることを了承されたい。
また、本文の後半でいくつかの仏教的用語を使用している。が、恥ずかしながら私の仏教知識は全くの独学であり、また理解もかなり浅いものである。もし仏教用語または知識に間違いがあれば、ぜひとも私のツイッターアカウント(https://twitter.com/gachikibou)またはメールアドレス(gachikibou@gmail.com)あてにご叱正をいただきたくお願いする次第である。
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続きを読むこの世界の片隅に」は「ものすごい」作品だ
「この世界の片隅に」を昨日観た。昨日は感想を言える状態ではなかった。
まだ自分の心をまったく整理できる状態ではないけれど、感想を書く。
この感想が人の目に留まる可能性は少ないと思うが、もし未見の方がおられたら、この感想を見ずにまず映画を観ていただきたい。ストーリーのネタバレはほとんどしていないが、これから私の書く情報がない状態で、この映画を体験してほしいので。
また、この文章自体興奮冷めやらぬ中書いているので、改めて落ち着いたり再見して考えの変わることもあると思うが、整理されていない最初の印象というのも重要だと考え、勘違いなどがある可能性を承知の上で書き残したい。
「この世界の片隅に」は「ものすごい映画」だった。「良い映画」「泣ける映画」ではなく、「ものすごい」のだ。
私もいい年なので、良い映画、泣ける映画を観て涙ぐんだ経験はある。しかし、映画の印象的なシーン一つ一つ思い出す毎に涙がこぼれる映画が、この世に存在するとは思わなかった。
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